中華料理店の方から、「店内の踏み台の部分がブカブカしていて、表面が浮いているので見てほしい」というご連絡をいただき、現場の確認に行ってきました。
踏み台の部分を見てみると、木材の傷みが見られました。
床板を剥がして床下を見てみると…
内部は白蟻に食い荒らされ、木材が悲惨な状態になっていました。
その時の動画もありますので、ご覧ください。
さらに、中がびしょ濡れだったので、「天井から水漏れでもしているのか」、と壁の中も確認してみることに…
壁の内部を確認しましたが、水漏れしている形跡もなさそうです。
なぜこんなにも濡れているのかというと、実はこれ、白蟻が生きるために持ち込んだ水分なのだそうです。
解説動画もありますので、こちらもご参照ください。
白蟻は、水なしでは生きられないほど、湿気を好むのだとか。逆に言えば、床下の風通しをよくしたり、通気口を設けたりすることが、白蟻対策として有効になります。
踏み台部分の床下は、立ち上がりを作って、そこに土間コンクリートが打ってある構造になっていましたが、立ち上がりと土間コンクリートの隙間から白蟻が侵入し、中を荒していたようです。
今後の対応としては、薬剤を使ったエサを設置して、そのエサを白蟻に巣に持ち帰ってもらい、白蟻の巣ごと駆除します。その後、完全に白蟻が駆除されたことを確認したあと、床板を張りなおす予定です。
通常、5年ごとに15~20万円かけて防蟻処理をするのが良いとされており、今回の建築物は築19年ほど。
今回の白蟻対策にかかる費用は20万~30万円ほどになりそうなので、防蟻処理を定期的に行った場合よりも安く上がりそうで、結果的には良かったのかもしれません。
今後の作業は、白蟻を完全に退治してからの作業になるので、少し時間がかかります。
ひとまず、ご不便のないよう、仮の床板を張って現場を後にしました。今後また、同じような被害に遭わないためにも、白蟻を徹底的に駆除し、丈夫な床板をはって、安心してお店の経営をしていただければ…と思います。