環境問題への関心が世界的に高まっている昨今。
建築業界も環境に配慮した取り組みを続けており、2025年4月以降、新築住宅を建てる際には、省エネ基準をクリアすることが必要になります(断熱等級4以上の性能を確保すること、一次エネルギー消費量等級4以上を満たす必要があります)。
これからは省エネ住宅が当たり前、そしてそのなかでも、より高い性能の住宅が評価されていく時代になりそうです。
昨年11月末には、子育てグリーン住宅支援事業の概要が発表され、長期優良住宅やZEH基準、そしてその水準を上回るGX志向型住宅などに対し、政府の補助が行われることになりました。
子育てグリーン住宅支援事業とは
国土交通省と環境省が連携して行う、子育てグリーン住宅支援事業。
いったいどのような事業なのかというと、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、高い水準の省エネ住宅の取得や、既存住宅の省エネ改修に対して支援を行う事業です。
上記の表の通り、床面積が50㎡以上240㎡以下の住宅に対し、その省エネ性能に応じた補助金が支払われます。
長期優良住宅とZEH水準住宅は、子育て世帯等が対象となるのに対し、GX志向型住宅は、すべての世帯での新築住宅が対象となり、補助額も一戸あたり160万円と大きくなっています。
GX志向型住宅の要件は?
それでは、GX志向型住宅とは一体どんな住宅なのでしょうか。
GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略で、温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「脱炭素社会」の実現に向けて、化石燃料からクリーンエネルギー中心の社会構造へ転換し、経済社会システム全体を変革する取り組みを指します。
GX志向型住宅は、脱炭素志向型住宅とも言われ、断熱性能が高く、省エネ機器を搭載し、太陽光発電設備などを活用して住宅で使うエネルギーを賄うことができる住宅のことを指します。
主な具体的要件を見ていきましょう!
GX志向型住宅は上記の表の通りの省エネ性能が要件となります。
①断熱等性能等級6以上
②一次エネルギー消費量の削減率が35%以上(再生可能エネルギーを除く)
③一次エネルギー消費量削減率100%以上(再生可能エネルギーを含む)
まず、①の断熱等性能等級は6以上が必要要件となります。
ZEHの断熱等性能等級が5以上なので、それよりも厳しい基準(UA値0.46以下)をクリアする必要があります。
また②については、高効率のエアコンや給湯器、LED照明などを利用して、一次エネルギー消費量(冷暖房や換気、給湯、照明などのエネルギー消費を合計したもの)を削減する要件で、基準となる外皮性能、設備の種類及び仕様をもとに計算した一次エネルギー消費量(基準一次エネルギー消費量)から35%以上削減することが求められます。こちらもZEH水準では20%以上となっているので、これよりも高い水準が求められます。
③は、太陽光発電設備等の設置によって、自家消費分のエネルギー消費量以上の再生可能エネルギーをつくること、すなわち、削減した一次エネルギー消費量と生成した再生可能エネルギー量によって、基準一次エネルギー消費量の削減率が100%以上となることが求められます。
ますます高い省エネ水準が求められる時代へ
2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、住宅もより高い性能が求められてきます。
新築をお考えの方は、ぜひこのような補助制度を最大限にご活用していただき、賢く家づくりを行っていただければと思います。
「ありえの家」では、設立以来、一貫して高気密・高断熱の家にこだわり続け、高い技術と経験があります。
ご不明な点、ご質問などありましたら、いつでもお気軽にご相談ください!
補助金を活用して、お得に家を建てられる子育てグリーン住宅支援事業ですが、対象となるのは、2024年11月22日以降に対象工事に着手したもので、交付申請期間は予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)となっています。
補助金を活用しながら、確かな技術で高性能住宅を建てたい方は、お早めにご相談ください!
また、ドアや窓などの開口部の断熱改修や、外壁・屋根などの躯体の断熱改修、太陽熱利用システムや高効率給湯器などの住宅設備の設置等への補助制度もありますので、断熱・省エネリフォームをお考えの方も、お見積りやご質問だけでも、お気軽にご相談くださいませ。
※一部対象外となるものもありますので、詳しくは子育てグリーン住宅支援事業公式サイトをご確認ください。