現在、新築工事が進んでいる八代市のM様邸。
基礎工事と床下の配管工事、床組みが終わり、先日、棟上げを行いましたので、前編・後編の二部制で、その時の模様をお届けしたいと思います。
当日は、午前8時7分に棟上げ開始!
まずは柱を立てて行き…
なんと、たった7分で柱立てが終わりました!
柱を立て終わったあとは、梁を組んでいきます。
身長をはるかに超える高さの梁の組み立ても、大工さんたちが道具を使って、器用に行っていきます。
こちらは「下げ振り」という、柱がまっすぐ立っているかを確認する道具です。
この下げ振りを使って、柱の垂直度合を確認しますが、筋交いもなく、柱を立てただけではまだグラグラの状態です。
筋交いは棟上げ完了後に取り付けるため、それまでは仮の筋交いで、建物を固定します。
こちらの斜めに入った木材が仮筋交いです。
丈夫で安心して住める住宅を建てるため、下げ振りで柱が垂直になっているかを確かめながら、位置を微妙に調整したり、ミリ単位での作業を確実に行っていきます。
そして、タチ(柱が垂直に立っているか)を見て大丈夫であれば、金物(羽子板ボルト)を取り付けます。
こちらが羽子板ボルトというボルトで、これで梁をしっかりと固定していきます。
機械を使ってボルトを締め付けていきます。
「ブブブブブー」という機械音が現場に鳴り響きます。
そして、梁の通り(梁が真っすぐになっているか)も確認します。
柱のタチ、梁の通りを確認したら、火打ち梁を取り付けます。
こちらの斜めの梁が火打ち梁という名前で、小屋組みが水平方向に変形するのを防ぐ補強材としての役割があります。
そして、この火打ち梁を固定するボルトを、火打ちボルトといいます。
道具や材料一つ一つに名前がついていて、覚えるだけでも大変です。
どんどん作業が進み、この時点で9時15分。
大工さんたちの熟練の技術は素晴らしく、棟上げ開始からたった1時間程度で、ここまで組みあがりました!
2階建ての建物の場合は、ここから2階を作るのですが、こちらは平屋になるので、次は屋根の骨組みを組み立てていく作業になります。
小屋束を立てていくのですが、こちらの木材には、東西方向にいろはにほへと…、南北方向に一二三四五…と、かなと漢数字の組み合わせで、番号が振ってあります。
小屋束に「り三」、「り四」など書いてあるのがご覧いただけるかと思いますが、この表示に沿って小屋束を立てていきます。
屋根の一番高いところの木を「棟木(むなぎ)」と呼び、これを組み立て終わるのが最後になります。
この棟木を上げるのが、「棟上げ(むねあげ)」の名前の由来です。
この後、屋根を作っていく作業は、また後編でご紹介いたします。